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新築一戸建てからの公表

将来の利益の変動やアパートの価格の上下はないことを前提にすると、当然ながら、 Aさんは賃貸アパートⅩに投資することを選択するでしょう。
通常、不動産に投資しようとするときに、最初に判断材料として使用する投資収益の指標が、この例で述べた単年度基準の投資利回りです。
この投資利回りを算出するための分子として最も利用されるのが、純営業収益(NetOperating lncome=NOI)です。
純営業収益は、営業収入から不動産管理費用などの不動産賃貸に伴う各種の費用を差し引いた利益です。
つまり、不動産事業を営むことによって得られる儲けです。
注意すべき点は、減価償却費(一口メモ参照)を差し引く前の利益だということです。
分母には、その不動産に対する投資額(総投資額)を用います。
このように分子を純営業収益、分母を総投資額として算出した数値が、不動産に対する投資利回りとなります。
投資家が同様な計算で、将来どれだけの投資利回りを得られるかを予想したものを期待利回りと呼びます。
「純営業収益(NOD ÷総投資額=投資利回り」ですから、 「純営業収益(NOD ÷投資利回り-総投資額」となります。
このように、不動産の純収益(NODから総投資額(-その不動産の投資価値)を計算する場合には、この式で使われる投資利回りのことを総合還元利回り、キャップレート(Capital-ization Rate)などとも呼んでいます(総合還元利回りの英語表現は、厳密にはOverall Capitalization Rateですが、本書では一般的になじみの深いキャップレートで記載します)。
不動産取引の現場で、 「この物件のキャップレートは何パーセントか?」とか、 「ネット利回りはいくつだ?」という会話がよく聞かれますが、多くの場合はこの総合還元利回りのことを指しています。
減価償却費土地はいくら使っても、古くなって使えなくなったり、その性能が陳腐化したりすることはありません。
でも、建物や機械などは新築や新品で買ったときから時間が経つと、徐々に機能や見た目やデザインなどが劣化していきます。
新築の家が住んでいるうちに段々と古くなっていき、最後には建て替えなくては住めなくなることと同じです。
つまり、建物や機械などは年を経過するごとに、その効用や価値が減っていく(減価)のです。
このことは企業や個人が持っている資産の価値が、年を経るごとに減っていくことを示しています。
その価値減少分を毎年の費用として考えるのが、減価償却の制度です。
例えば、 50億円で建設した建物が50年間使えるとすれば、毎年1億円(50億円÷50年)ずつ価値が減っていっていくと考えるわけです(ここでは便宜的に50年後の残存価値を0とします)。
この減価償却費という費用としてカウントされる1億円は、普通の費用(人件費、物品購入費など)と遣って、誰かに現金として支払われるものではありません。
あくまで、建物価値の減少分を費用として考えて、建物の価値(簿価)から減らすだけのものです。
ところが、企業会計で一般的に用いる営業利益は、減価償却費を費用としてマイナスした後の利益のことを意味しています。
そのため、キャッシュフロー(資金収支)を生み出す力がどれくらいあるのかを判断するためには、すでに減価償却費を費用として差し引いた営業利益に、実際には現金支出になっていない減価償却費相当分を加えて純営業収益を算出することが生じるのです。
それでは投資するかどうかを判断するうえで、不動産のキャップレートの水準は、どれくらいを目安に考えればよいでしょうか。
オフィスビルのメッカである大手町・丸の内などの東京都心部では、ビルのグレードにもよりますが、2004年春の時点では大体5-6%が目安となっています。
大阪、名古屋、福岡などの地方大都市圏で6-8%、ほかの都市ではそれ以上といったところです。
ただし、目安となるキャップレートは、そのときどきの金利動向によって変化するので注意が必要です。
金利水準が高くなれば、通常はキャップレートも上昇します。
不動産投資の場合は、金利があらかじめ決まっている国債に投資するのと異なり、投資するときに6%の利回りを得られると思っていたのが、テナントが抜けて実際には3%の利回りになってしまうことがあります。
不動産投資にはこのようなリスクがあるため、あらかじめ得られる利息が決まっている国債よりも高い利回りでなければ、多くの人は投資をしません。
同じ6%の利回りが予想されるならば、何もリスクのある不動産に投資するよりも、リスクの少ない国債に投資する方が安全ですから。
不動産投資のキャップレートが預金や国債の投資利回りと比べて、かなり高い水準になっているのはそういう理由です。
リスクがあるからこそ、不動産の投資利回りは、国債や銀行預金よりも高くなっているわけです。
一定の投資期間の投資収益性を示す指標現在価値の考え方次に、一定期間の投資収益性を示す指標について説明します。
実際に不動産に投資しようとするときには、まず、単年度基準の投資利回りをキャップレートでチェックし、その基準を満たした場合に、予定している一定の投資期間で見て本当に儲かるのかを精査するケースが多いようです。
この一定期間の投資収益指標を理解するためには、お金の現在価値についての考え方を把握しておくことが不可欠です。
まずこの点について説明していくこととします。
例えば、現時点で現金100万円を持っているとします。
このお金を金利10%の銀行預金にすると、 1年後には10万円(100万円×10%)の利息がつき、元本と合わせて110万円になります。
さらにもう1年間預けると、元本の110万円に利息11万円(110万円×10%)がついて121万円になります。
同様にして3年後には、元本121万円に10%の利息がつくため133万1000円(元本121万円+利息12万1000円)となります。
4年目以降も同様です。
そうすると、銀行預金の金利が10%であれば現時点で100万円もらうことと、 1年後に110万円貰うことの経済的なメリットは同じであるということになります。
今、 100万円もらっても1年間銀行に預ければ110万円になるわけですから。
同様に考えると、現時点で100万円もらえるのと、 2年後に121万円もらえることとも同価値であることがわかります。
ここまでの話を整理すると、次のようになります。
逆にいえば、 1年後の110万円の価値は、現時点の100万円の価値と同じということになります。
2年後以降も同様に考えると、次の通りとなります。
この関係を応用すると、これから1年後に550万円もらうのと、今510万円もらうのとどちらが得かという問いに簡単に答えることができます。
金利を10%とすると、 1年後にもらう550万円の現在価値は550万円÷ (100%+10%) -500万円となります。
今もらう510万円の現在価値は、当然ながら510万円です。
従って、 1年後に550万円もらうのと今510万円もらうのとどちらが得かといわれれば、明らかに今510万円もらう方が得だということになります。
ここで、現在価値を算出するために使用される金利のことを、割引率と呼びます。
一定期間の投資収益性を示す指標それでは、この現在価値の理解を前提として、具体的な不動産投資のケースを取り上げて一定の投資期間の投資指標について説明していくこととしましょう。
Aさんは、同じ金額で買うことのできる賃貸住宅PとQのどちらかに投資しようとしています。
Pに投資すれば1年目に1億円、 2年目に2億円、3年目に3億円の純営業収益(NODを上げ、 3年目の終わりに12億円で売却することができるものとします。

新築一戸建てを目指し、相手の視点に立った活動を推し進め、新築一戸建てと正しい理解を得るための活動を展開しています。
新築一戸建ては実験を通して、新築一戸建ての内容が既存知識や過去経験からの期待に合うようにしだいに変容していくことを明らかにしました。
新築一戸建てに関する情報伝達の適正化を図り、新築一戸建ての広告などの妥当性を自主審査します。